委託(請負)契約

いわゆる業務を第三者に依頼をするときの契約書です。ホームページのメンテナンスなどの契約が該当します。原盤の制作業務委託契約、CMの制作業務などもここに含まれます。委託と請負は民法条文上は明らかに違うのですが、民法上の文言に照らして委託にあたるのではないかと判断しても、税法上はほぼ請負契約に該当します。

請負とは例えば建物の完成を目的とするなど、「完成」を前提とした契約です。一方委託というのは民法上の準委任という行為に該当し、法律行為以外の事務を第三者に委託することをいいます。したがって継続的なメンテナンスなどは委託でホームページの作成などは請負というイメージがありますが、国税庁が明示している基準でみると継続的メンテナンスでも期間、金額が明示されていれば請負として印紙税が課税され、業務委託契約の大半は請負に含まれると思われます。

 

原盤制作業務委託契約

原盤とは実演家が音楽や朗読などを演じたものを録音したものをいいます。この原盤からCDがプレスされたり配信サイトで曲が流通します。歌った楽曲、原稿には著作権が存在しますが、実演を含む原盤は著作隣接権という権利です。レコード会社が保有することが多いのですが、最近ではレコード会社は原盤を保有せず、アーティスト事務所が保有したり、お金を出し合って原盤権をシェアしたりもします。

すでにできあがっている原盤をレコード会社に買い取ってもらうこともあります。その場合には「原盤譲渡契約」「著作隣接権譲渡契約」等の契約を結びます。